スタッフブログ

当院スタッフのブログです。

ブログ一覧

視覚障害者用補装具適合判定医師研修会

院長の田中です。
7月27日~29日の3日間、視覚障害者用補装具判定医師研修会に参加してきました。
国立障害者リハビリテーション学院(埼玉県所沢市)という施設で行われ、全国から50名以上の医師が参加いたしました。この研修会を修了すると視覚障害者用補装具の判定資格が得られるわけですが、今回研修会に参加した一番の目的は、これから田中眼科医院でロービジョンケアを行っていくにあたって、ロービジョンケアについての知識を深めるためでした。ロービジョンケアとは何らかの理由で視力を失った方に対する医療的福祉的なアプローチのことです。研修ではアイマスクを着用しての歩行シミュレーションや、模擬症例で実際に補装具の選定を行ったりと実践的な内容も組み込まれており、なかなか充実した内容となっていました。ロービジョンケアという概念は一般の眼科医ですらまだまだ周知されておらず、今後もっと多くの眼科医が取り組んでいかないといけない分野だと思います。田中眼科医院でのロービジョンケアはまだスタートしたばかりですが、これからもっと当院のスタッフとともにその質を高めていくつもりです。
ちなみに今回は所沢駅前の ”ザ・ベッド&スパ所沢” といういわゆるカプセルホテルに宿泊しましたが、3日間で7000円程度とかなりリーズナブルで、かつ大好きなサウナを満喫できて最高でした。カプセルホテルも初体験でしたが、病みつきになりそうです。

 

<国立障害者リハビリテーションセンター待合>

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<ロービジョン外来>

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<ザ・ベッド&スパ所沢>

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「見え方の大切さ」を伝える

視能訓練士の延原です。
梅雨があけ、毎日暑い日が続きますが皆さま体調管理には十分お気をつけくださいね。

先日、同じ浅口市にある特別養護老人ホーム オペラハウス鴨方の職員研修で「見え方の大切さ」についてお話させていただく機会がありました。皆さん見え方については興味があったそうですが、今までこのような見え方の話を聞く機会はなかったようで、内容自体とても新鮮だったようです。

見える仕組み、見えにくいとはどういうことか、白内障・緑内障の話、見えにくさと介護領域の問題、現場で役立つ工夫という5つのテーマで盛りだくさんの内容でお話しさせていただきました。特に認知症と見え方の話には皆さんとても興味をもたれたようで、見え方がよくなれば生活(QOL・ADL)がぐっと良くなることを様々な報告と私自身が経験した実例で紹介させていただきました。

情報の8割は視覚からと言われています。実際に高齢者に関わる介護職の方が少しでも見え方に関心をもってもらうことがとても大切で、社会的・経済的意味があります。今後も地道に「見え方の大切さ」を他職種の方に伝えていきたいと思います。

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料理教室開催!

視能訓練士の延原です。
梅雨に入り、来週は雨の日が多いようです。眼科に来られる際は、足元に気を付けてくださいね。

6月22日に浅口市健康福祉センターの調理実習室にて、患者交流会の一環として料理教室を開催しました。教えてくださったのは、当院に通院されているMさん。Mさんは数年前まで板前としてお仕事をされていました。

メニューはちらし寿司と鱧のお吸い物です。Mさんのご指導の下、具材の切り方や味付けのポイントを教えてもらいながら、皆で楽しく料理をすることができました。流石板前さんです!板前歴40年、舌で覚えた味は忘れることはないそうで、絶妙な味付けを教えていただきました。
出来上がったお寿司はとても美味しく、地元寄島でとれたアナゴは特に絶品でした。身が柔らかく、ふっくらとしていました。
見えにくくなっても、保有視覚を上手に使って、手の感覚や長年の経験で料理をすることは可能です。工夫をすれば自分でできることはまだまだあります。

見えにくくなって、日常生活に不便を感じることがあれば、お気軽にご相談くださいね。

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日本ロービジョン学会

視能訓練士の延原です。

5月末に、岐阜県で開催された日本ロービジョン学会学術総会に参加してきました。私は、岐阜県に初めて行ったのですが案外近いです。岡山から新幹線と快速で約2時間。
名古屋から岐阜に向かう途中、電車から清州城の天守閣が見え、「ここが清須会議があったところ!?」と大河ドラマ好きの私は少しワクワクしました(笑)。残念ながら時間がなくて清州城の観光はできなかったのですが、またの機会に是非行ってみたいです。

さてさて今回の学会のテーマは「次世代のロービジョンケア」でした。本当に学び多き2日間でした。
ロービジョンケアというのは視覚的に障害があって、日常生活に何らかの支障をきたしている方への支援のことをいいます。

内容としては、次世代の補助具としてAI(人工知能)を利用した様々な最先端の研究がされていたり、視覚障害と災害対策についても様々な課題・取り組みがあることを知りました。また、発達障害児・重度心身障害児への視覚補助具の有用性などの報告もありました。
医師、看護師、歩行訓練士、ソーシャルワーカー、そして視能訓練士、それぞれが専門性を発揮して連携する大切さ、ロービジョンケアマインドをもった仲間を増やすこと、問題であるという認識をもつ大切さ等、本当に多くのことを考えさせられる機会となりました。

さて、田中眼科で、浅口という地域でどう連携していくか。大都市圏と違って、ロービジョンケアの社会資源が乏しい中で、高齢化率が高い中で私達にできることは何か? 私達がしなければいけないことは、まだまだたくさんありそうです。
今回学んだことを、スタッフで共有して臨床の場で活かしていきたいと思います。

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学校健診

視能訓練士の延原です。

当院の植え込みに咲いているツツジが満開を迎え、とても綺麗です。来院された時は、是非ご覧くださいね。

5月になると、学校健診後の視力の精密検査で来院されるお子さんが多くなります。予約もとりにくい状況でご迷惑をおかけしております。待ち時間は予約の方よりは長くなりますが、予約なしでお越しいただいても大丈夫です。

昨年12月の山陽新聞に、県内の小中学生の裸眼視力1.0未満の割合についての記事が掲載されていました。2016年度 学校保健統計調査(速報値)によると、裸眼視力1.0未満の小学生の割合は32.3%、中学生54.6%で、いずれも記録が残る1973年以降では最悪だったそうです。視力低下の要因には、遺伝的要因や環境的要因がありますが、確実に視力低下のお子さんが増えてきているようです。

確かに、我が子の参観日に行くと、私が小中学生だった頃(何十年も前ですが…)よりも、メガネをかけているお子さんが多いなという印象を受けます。

学校健診の視力の結果はA判定が1.0以上、B判定が0.7~0.9、C判定が0.3~0.6、D判定が0.2以下となります。どちらか一眼でもA判定以外であれば、眼科での精検の対象となり学校から用紙をもらいます。

用紙をもらわれたら、必ず眼科を受診してくださいね。メガネについてのご相談もお受けしますので、不安なことがあれば私達、視能訓練士にお尋ねください。

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